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【小説】 確信犯の忘れ物

( ※ 人物名等はすべて仮名です。実在の人物とは一切関係ありません )

1.うっかり忘れにはスペアの貸し出し

木曜日の朝、町立O中学校の校舎に1時間目の開始を告げるチャイムが鳴り響く。
担任している1年2組の教室でSTを終えた杉永先生は、授業のために技術室へ向かった。
今日の1時間目・2時間目は、2年生男子40名の授業である。ちょうど《金属加工》の単元で、ハンマーの製作に先立って製図に入るところであった。

( 註 : 技術・家庭科の男女共修化は、1993年度から完全実施となった。それまで、技術・家庭科は男子向けと女子向けのカリキュラムに分れていて、男女別に授業が行われるのが通常であった。つまり、基本的に技術科の授業は女人禁制であった )

浅黒い肌をした精悍な杉永先生の左手には、1年2組の生徒たちが提出した《生活ノート》と《自主学習帳》が入ったカゴが提げられている。右手には竹竿を握り、ピチピチのジャージズボンにブリーフラインをくっきりと浮かばせて、早足で技術室へ向かう。もちろん、ポロシャツの裾はしっかりとジャージズボンの中に入れられている。

技術室の扉を開けると、いつもと同様の喧噪である。杉永先生が、いつものように竹竿で教卓を叩きながら、

「ほら!もう授業始まってるだろ!さっさと座れー!」

と一喝すると、ようやく生徒たちは席に着き、技術室は静まった。
授業開始の挨拶が済むと、杉永先生は製図の説明を始める。

「1年生で木工やった時に、《 第三角法による正投影法 》ってやつやったよな。覚えてるか?」

「えー、なんだっけそれ」
「知らねー」
「忘れたー」

「ったく。去年しっかり教えたのになあ」

杉永先生が残念がっていると、数学と技術が得意な大野くんが、

「前と上と横のやつでしょ?」

と答えて、少しだけ安堵させるのだった。

「お!さすが大野だな。他に思い出した者は?」

ある程度予想していたことではあったが、手は半数程度しか挙らなかった。

「しょうがないな。もう一度説明するから、耳の穴かっぽじってよく聞いとけよ!」

杉永先生がそう言うと、お調子者の柳田くんが耳をほじるジェスチャーをし始め、周囲の生徒たちの笑いを誘った。

「ほんとに耳ほじらんでも良いんだぞ。さ、教科書40ページを開いて。せっかくだから柳田に読んでもらおうか」

指名された柳田くんは、さっそく起立して教科書を読み始めた。

「1青少年期の栄養 わたくしたちは、食物からいろいろな栄養素を……」

再び教室が笑いに包まれた。

「家庭科になっとるしー」
「おいおいおい、ページが違うだろ」
「今から調理実習しようぜー」

40ページではなく、140ページを読んでいたのだった。

「はいはい、静かにしろー! 柳田は40ページを開いて読む!」

今度はきちんと、第三角法による正投影法についての説明が読み上げられた。
柳田くんが教科書を読み終えた後、杉永先生は簡単に概略を説明すると、実際に手を動かしてみるように指示を出した。

「よし、じゃあ鉛筆と物差しとコンパスを出して! 忘れた者は前へ来なさい」

物差しやコンパスを忘れた4人の生徒が、前にやってきた。
杉永先生は、順に報告を受けながら、用意してあるスペアを貸し出していく。

「物差し忘れました」
「次からは気をつけるんだぞ。今日は、これを使って」

「コンパス忘れました」
「次は忘れずにな。はい、予備コンパス」

かくして、《 ついうっかり 》忘れ物をしてきた生徒たちは、杉永先生の用意していたスペアの道具を使って、製図を行うことができたのだった。
人間はどれだけ気をつけていても、どうしてもミスをしたり忘れたりしてしまうものである。したがって、忘れ物は絶対に0にはならない。自身もまた忘れ物をすることが多く、身を以てそのことをよく分かっている杉永先生は、基本的には忘れ物に寛容であった。どれだけ徹底して連絡しても忘れてくる生徒は居るのであり、そのことを前提に準備をしておくのだ。

授業が終わると、スペアの道具を借りた生徒は、「ありがとうございました」とお礼を言って、きちんと返却してから技術室を退出していった。技術係の大野くんは、机や椅子の整頓を終えると、次回の持ち物を訊きに来た。

「来週の持ち物は何ですか?」
「同じで良いぞ。教科書とファイルとものさしとコンパスな!」

技術・家庭の授業は週に2時間、しかし2時間連続なので、時間割に変更がない限りは週に1回だけである。
技術の授業大好きの大野くんは、早く来週の木曜日にならないかなあと、待ち遠しく思うのだった。

2.《 置き勉 》は禁止です!!

「あれ、教科書とか全部無くなってる!」
「ほんとだー、どこ行ったんだろ」
「あぁん、誰だよ、こんなことすんの」

次の木曜日の朝、2年2組の教室である。登校してきた3人の男子生徒がこのような声を上げた。彼らの机の上には、一様にプリントが置かれていた。そこにはこう書かれていた。

「あなたたちは、再三の警告にもかかわらず《 置き勉 》をしているため、荷物をすべて回収しました。職員室まで取りにいらっしゃい。 by 小谷」

2年2組の担任は、英語科の小谷先生。真面目で熱心な中堅女性教師である。《 置き勉 》をしないようにと何度も言い聞かせてきたのだが、どうしても是正されない3人に対して、ついに実力行使に打って出たのだった。

「ったく、あのババア、めんどくさいことしやがってよぉ……」

クラスで一番の乱暴者である今川くんが舌打ちをする。あとの2人、お調子者の柳田くんとずぼらな瀬島くんも、内心では同じようなことを思っていた。
3人は仕方なく職員室へと向かった。じゃんけんで負けた柳田くんがドアをノックして開けて、

「2年2組の柳田です。小谷先生いらっしゃいますか」

と問いかけると、すぐに小谷先生と小窪先生が廊下まで出てきた。小窪先生は、体育科担当で生徒指導主事を務める、40代半ばの男性教師である。寡黙で多くを語らず、常日頃から毅然とした指導を行っている。

「こちらへいらっしゃい」

そう言って、小谷先生は歩き始め、それに今川くんと柳田くんと瀬島くんも続く。最後に、小窪先生が着いていく。小谷先生と小窪先生にサンドイッチされた形の隊列は、会議室へと向かった。

「そこに正座しなさい!!」

3人が並んで会議室の床に正座すると、小谷先生の説教が始まった。

「あなたたち、なぜあれだけ言ってるのにちゃんと持って帰らないの!!」

「だって、重たいんですもん」と柳田くん。
「めんどくさいなあと思ったんです」と瀬島くん。
今川くんは、ふてくされた顔をして黙っているのみである。

「何度も言っていますけれども、家庭学習のためにも、勉強道具はきちんと持って帰らなければいけません。学校に置きっぱなしでは盗難も心配されますし。他のみんなも、重たくてもきちんと持って帰っています。今後は、毎回毎回このように回収しますので、置いて帰った方が余計に面倒になります。あなたたち、わかりました?」

柳田くんと瀬島くんは返事をしたが、今川くんは相変わらずふてくされた顔で黙ったままである。

「まったく。じゃあ、あとは小窪先生にお任せしますので」

そう言うと、小谷先生は職員室へ戻っていった。

「3人とも起立!ケツを出ーーーす!!」

突然、小窪先生の良く通る大きな声が会議室に響いた。3人の背筋はピンと伸びる。そして、立ち上がると会議室の机の上に手を突いて、尻を出した。
夏用の薄手のスラックスの生地は、よく穿き込まれ、何度も洗濯されたせいか、より一層薄くなっている。柳田くんと瀬島くんのケツには、ブリーフラインがくっきりと浮かび上がっている。

ブゥーン。ブゥーン。ブゥーン。

竹刀を素振りする音だけが響いている。その音を聞いただけで、緊張感はより一層高まるのだった。

「柳田!行くぞ!」
「お願いします!」

バッシーーン!!(最低限のルールは守ろうな!)

「ありがとうございました!」

「瀬島!行くぞ!」
「お、お願いします」

バッシーーン!!(ズボラもほどほどにな!)

「い、痛ぇ。あ、ありがとうございました」

「今川!お前は相変わらず反省の色が見えないな。3発行くぞ!!」

バッシーーン!(やんちゃするのも大概にしておけよ)
バッシーーン!!(今はそう言う時期なのかもしれないが…)
バッシーーーン!!!(真っ当な大人になるんだぞ!)

「よし!自分の荷物を持って、教室へ戻りなさい!」

3人がホカホカしたケツのまま教室へ戻ると、級友たちは興味津々で事の顛末を訊ねてくるのだった。

「小谷の説教の後、小窪のケツ竹刀。あいつのケツ竹刀、ほんと痛ぇよな」

柳田くんがそう答えると、

「小窪のお出ましか」
「《 置き勉 》くらいでケツ竹刀って、厳しいんだよなー」
「これからは、《 置き勉 》するならケツ竹刀覚悟でってことだな」
「ケツどうなったか、見せてみろよ」
「そうだそうだ」

などと、盛り上がった。しかし、女子もいるこの場でケツを見せることなどできるわけもなく、すぐに小谷先生が到着したこともあって、教室は一旦静まった。

3.確信犯の忘れ物には……

木曜日の1~2時間目、2年生は技術・家庭の時間である。朝のSTが終わると、2年1組と2年2組の男子は、授業の用意を持って技術室へと向かった。
2組の男子の間で、先ほど一旦静まった騒ぎが再び盛り返した。ケツを見せるように言われた柳田くんは、

「ちょっとだけだぞ」

と言うと、ベルトをゆるめてスラックスを下ろし、さらに白ブリーフのゴムを掴んで、ケツの部分のみを露出させた。
柳田くんのケツの真ん中には、うっすらと赤い線が浮かび上がっていた。

「おぉ、しっかり真ん中に入ってる」
「痛そうだなぁ」

などと、取り囲む生徒たちがそれを評してあれこれと盛り上がっていたそのとき、技術室の扉が開いて、杉永先生が入ってきた。

「お前ら、何やってるんだぁ!?」

尻を出した柳田くんを、クラスメートたちが取り囲んでいる。杉永先生は事情をすぐに理解した。そして、彼らのところまで歩み寄ると、右手を高く振りかざし、赤い線の浮かぶ柳田くんのケツをめがけて、

バッチーーーン!!

と炸裂させた。

「痛ぇーーーー!」

という柳田くんの絶叫と、他の生徒たちの爆笑が、技術室を包み込む。

「ほら全員着席しろー! 柳田もさっさとズボンを上げて着席だ!」

ようやく静まった生徒たちを前に、杉永先生は技術の授業を開始する。今日も、ハンマーの設計図を描くための製図の授業である。説明は既に済んでいるため、各自で課題を進めていくことになる。

「物差しとかコンパスとか、忘れた者は前へ来なさい」

そう指示すると、何人かの生徒たちが前へやってくる。そのほとんどは、いつものように予備のものさしや予備のコンパスを借りて戻っていくのだが、今日は例外が2名いた。

「物差しとコンパス忘れました」
「瀬島は、毎回忘れてるなあ。ちゃんと持ってきたことあったか?」
「……。無いです」
「うーん。それは、忘れたというより、持ってくる気が初めからないということなのか?」
「……」

次に、杉永先生は、後ろに並んでいる今川くんに話しかける。

「今川も、両方忘れか?」
「はい」
「お前も、毎回なんだよなぁ。持ってきたことあるか?」
「持ってこなくても、どうせ予備を貸してくれるんだし、いいじゃんって」

予備が用意してあることを見越した上で、意図的に持ってこない。それは、《 ついうっかり 》忘れてしまったというのとは全く意味が違う。人間ならばどうしてもエラーやミスはある。それはどれだけ気をつけていても無くならないものだから、救済策をとっているのである。しかし、救済策を利用することを前提として、いわば確信犯で持ってこないというのは、決して筋が通らない話である。これは厳しく指導する必要があると、杉永先生は考えた。

「瀬島も、今川も、ついうっかり忘れたというのとは明らかに違うと思う。瀬島は、《 ついうっかり 》が、こんなに毎週毎週続くのか?」
「……」
「今川が言ったように、予備を貸して貰えるからというのを見越して持ってこないというのは、筋が通らない。予備は、気をつけていたけど《 ついうっかり 》忘れてしまったときの、救済のために用意してあるものだ。初めから持ってくる気がない、忘れないように気をつけようという心がけが無いというのは、いけない!」

一通り説明を終えると、杉永先生は、2人にきちんと罰を与えようと考えた。ここで毅然とした対応を取っておかねばという思いがあったのである。

「2人とも、作業机に手を突いて、ズボンを下ろしてケツを出しなさい」

奇しくも、瀬島くんも今川くんも、つい先ほど小窪先生のケツ竹刀を受けたばかりである。彼らにとっては、立て続けの災厄となった。
しかも、今度は、パンツ一丁のケツを叩かれることになるのである。
席に着いて製図を進めているはずの他の生徒たちだが、その多くは、これから始まる罰の執行のようすを見守っていた。

杉永先生は、まず瀬島くんの後ろに立ち、愛用の竹竿をかざすと、穿き込まれた白ブリーフに包まれた尻に思いっきり振り下ろした。既に小窪先生のケツ竹刀でホカホカになっていた瀬島くんのケツは、ますます加熱され、痛みも増すのであった。
次に今川くんの後ろに立った杉永先生は、

「このパンツは校則違反だろ!白の下着を着けてくるように」

と告げると、愛用の竹竿で、今川くんのトランクスに包まれた尻を2発打った。もちろん、校則違反の分が1発追加されているのだった。すでに小窪先生のケツ竹刀も3発受けており、合計5発。今川くんはかなりの痛みを感じていた。

罰の執行も終わり、2人はズボンを上げて席へ戻り、製図を始めた。技術室の木製の真四角な椅子は、とりわけ硬い。ケツ竹刀とケツ竹竿を受けた後で腰掛けると、かなり痛むのである。その持続する痛みもまた、彼らにとっての良い薬となったのかもしれない。

これ以後、瀬島くんの忘れ物の頻度は減り、今川くんもたまにはきちんと自分の道具を持ってくるようになったという。


== 後書き ==

忘れ物についての話を書いてみたいという構想が以前からあり、ここに完成させることが出来ました。

お仕置きの理由として、忘れ物というのはありがちなのですが、ひとくちに忘れ物といっても色々なのだと僕は思うのです。
人間は、どれだけ気をつけていてもミスを犯すものです。もちろん、取り返しのつかないミスもあるのですが、救済策を用意できる場合も多くあります。ある程度の頻度でミスが発生することを前提として考えた方が賢いように感じます。
したがって、忘れ物についても、ある程度は仕方ないものとして予備を用意しておくというのが、僕は理に適っていると思います。とはいえ、予備があるからといって確信犯的に持ってこないなどというのは、許されません。これは、厳しく律しなければと思うわけです。
そんな、僕の信条(?)が、この作品には反映されております。

設定は、[管理教育小篇] 修学旅行へも所定の下着を持参すべし! から拝借しました。密かに好評だった、若手の技術科教師・杉永先生が再び登場です。あの話の1年前、1990年を思い浮かべながら読んでくだされば良いと思います。

忘れ物の話だけでは少しボリューム不足だったため、《 置き勉 》の話も入れてみました。
これは、勉強道具などを教室に置いたままにしておくことなのですが、基本的に禁じられている学校が多いのではないかと思います。僕の母校でも、《 置き勉 》は御法度でした。担任によっては、置いたままにしておくと、職員室に回収されているなんていうこともたまにありました。僕も一度、荷物を回収されたことがあります。
そのときの担任の先生は、ヴェテランの女性だったので、本作でも、女性教師にご登場願いました。

忘れ物や《 置き勉 》について、昔を懐かしみながら楽しんでいただけたのならば、幸いです。

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日光(Nikkoh)

Author:日光(Nikkoh)
昭和末期生まれ、20代後半のゲイ(男に恋する男)です。
白ブリーフと白短パンとスパンキングが好きな変態で、いろいろ調べたり妄想したりしています。
このブログへは、それらのフェチに関する内容について書いた記事を格納していきます。
《 未成年者の閲覧を禁止 》します。
成人の方は、ご自身の判断と責任に基づいてご覧ください。
なお、当ブログには、

・ 現実の人間関係においての一切の体罰や暴力行為
・ 現実の教育における管理教育

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